フォックスタウン(FoxTown Factory Stores)は、スイス・ティチーノ州メンドリシオにある大型アウトレットです。プラダ、グッチ、アルマーニをはじめとするハイブランドから、スポーツウェアやカジュアルブランドまで160以上の店舗が一棟の屋内施設に集まっています。
場所はイタリアとの国境からほど近く、ミラノ中央駅から電車とバスを乗り継いで1時間10分〜1時間30分程度でたどり着けます。日曜日も営業しているため、旅行スケジュールを組みやすいのも特徴です。スイスのアウトレットでありながら、ユーロでの支払いにも対応しています。
ここでは、フォックスタウンの概要から出店ブランド、アクセス方法、免税手続きの流れ、周辺観光との組み合わせまで、はじめて訪れる人が知っておきたいポイントを整理します。
フォックスタウンはどんなアウトレットか
フォックスタウンがほかのアウトレットと大きく異なる点は、すべての店舗が屋内に収まっている点です。3階建ての複数棟をつなげた構造で、ショップを通路でつなぐと延べ約3kmに及びます。
施設の規模と特徴
施設内には160以上の専門店が入り、レストランやバールなど飲食店も8店舗以上あります。無料Wi-Fi、1,800台分の駐車スペース、パーソナルショッパーサービスも提供されています。
建物内には「The Sense Gallery – Museum 3.0」と呼ばれるアート展示スペースも設けられており、ショッピング以外の楽しみ方もあります。また、建物に隣接する通路でカジノ「Casino Admiral」ともつながっています。
営業日と営業時間
営業時間は毎日11:00〜19:00で、スイスでは珍しく日曜・祝日も営業しています。ただし以下の日は休業となります。
使用できる通貨
スイスの施設ですが、現金払いの場合はユーロも使えます。クレジットカードで支払う場合はスイスフラン(CHF)建てで請求されます。為替手数料がユーロより高くなる場合があるため、高額購入時はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
ミラノからバスで直行する場合は、スイスフランへの両替なしでユーロのみで対応できます。電車で行く場合も、キアッソからのバス代程度の少額スイスフランがあれば問題ありません。
- 160以上の店舗が屋内3階建てに集結
- 営業時間:毎日11:00〜19:00(日曜・祝日も開店)
- 現金払いはユーロも利用可(クレジットカードはCHF建て)
- 無料Wi-Fi・大型駐車場・パーソナルショッパーあり
フォックスタウンの出店ブランド一覧と選び方
フォックスタウンにはハイブランド、カジュアルウェア、スポーツブランド、スイス発ブランドが混在しています。目的に応じて売り場を絞ると効率よく回れます。
ハイファッションブランド
グッチ、プラダ、アルマーニ、ドルチェ&ガッバーナ、フェンディ、ヴェルサーチ、サルバトーレ・フェラガモ、バレンティノ、ヒューゴ・ボス、ジルサンダー、バーバリー、ディオール、ミッソーニなど、イタリアを代表するブランドが揃っています。
日本の定価と比較すると、同じ商品をおよそ6割程度の価格で購入できる場合があります。ただしイタリア国内のアウトレット(セッラヴァッレなど)と比べると、ハイブランドは1〜2割ほど割高になる傾向があります。
カジュアル・スポーツブランド
アディダス、ナイキ、プーマ、ザ・ノースフェイス、ラルフローレン、トミー・ヒルフィガー、ラコステ、ディーゼル、リーバイス、ティンバーランド、カルバンクライン、コーチ、マイケル・コース、フルラ、ジミー チュウなども出店しています。
カジュアルブランドはハイブランドと比べて割引率が大きいケースもあり、掘り出し物を探しやすい分野です。特にヨーロッパ発のブランドは、日本での定価よりもかなり安い価格で購入できます。
スイス発ブランドの注目ポイント
スイスブランドを目当てに訪れる人も少なくありません。バリー(BALLY)、スウォッチ(Swatch)、リンツ(Lindt)はスイスを代表するブランドであり、本国でまとめて購入できる点が魅力です。
リンツのチョコレートはまとめ買いに向いており、土産品としても喜ばれます。バリーの革製品やスウォッチの腕時計は、日本での定価より割安に手に入ることがあります。また、フェラーリのファクトリーアウトレット店も入店しており、車ではなくフェラーリブランドの衣類やアクセサリーを扱っています。
| カテゴリ | 主なブランド | 特徴 |
|---|---|---|
| ハイファッション | グッチ、プラダ、フェンディ、アルマーニなど | 日本比で約6割前後/伊国内比でやや割高 |
| カジュアル・スポーツ | ナイキ、アディダス、ラルフローレンなど | 割引率が大きい場合あり |
| スイス発ブランド | バリー、スウォッチ、リンツ | 本国価格で購入できる |
| イタリア系その他 | フェラーリ(衣類・小物)、フルラなど | 希少性が高い店舗あり |
- ハイブランドはイタリア国内より割高になる傾向がある
- スポーツ・カジュアルは割引率が大きいケースがある
- スイスブランド(バリー・スウォッチ・リンツ)は本国価格で購入できる
ミラノからのアクセス方法
フォックスタウンへはミラノ中央駅を起点に、電車・バス・車の3つのルートがあります。それぞれに所要時間や費用が異なるため、旅程に合わせて選ぶとよいでしょう。
電車でのアクセス
ミラノ中央駅からスイスのキアッソ(Chiasso)行きの電車に乗り、キアッソでスイス国内線S40またはS10に乗り換えます。終点のMendrisio San Martino(メンドリシオ・サンマルティーノ)で降りると、フォックスタウンまで徒歩6分ほどです。
接続がよければミラノ中央駅から1時間10分〜1時間30分程度で到着します。キアッソからバスに乗り換える方法もあり、13番バスに乗るとフォックスタウンの目の前で降りられます。国境を越えるため、パスポートの携帯は必須です。
バスでのアクセス
ミラノ発の直行シャトルバスも運行されています。毎日10:00と13:00の2本が出発し、フォックスタウンからミラノへの帰りは17:00と19:00発です。往復料金は20ユーロ程度で、所要時間は約1時間15分です。
バスは乗り換えなしで直行するため、荷物が多い場合や初めての訪問者には便利な選択肢です。スイスフランへの両替なしでそのままユーロで対応できる点も実用的です。
車でのアクセス

ミラノから高速道路A9でスイス方面へ進み、コモ湖を過ぎて国境を越えた後、スイスの高速A2でMendrisio出口で降ります。出口を出ると右手にフォックスタウンが見えます。所要時間は約1時間です。
スイスの高速道路を利用する場合、年間通行券「ヴィニエッテ(Vignette)」の購入が必要です。料金は日本円で6,000円程度で、国境手前のガソリンスタンドでも購入できます。シールをフロントガラスに貼ってから国境を通過します。
共通:国境越えにはパスポート必携。スイスから出国時はイタリア国境でパスポート確認あり。
- 電車はMendrisio San Martino駅が最寄り(徒歩6分)
- バスは往復20ユーロ・乗り換えなしで便利
- 車はスイス高速用ヴィニエッテ(約6,000円相当)が必要
- すべての手段でパスポートが必要
免税手続きの流れと注意点
スイスでの買い物も、日本の旅券を持つ訪問者は付加価値税(VAT)の還付を受けられます。ただし、手続きの条件と還付率はイタリアと異なります。
スイスの免税条件
同一店舗で合計300スイスフラン以上の購入が免税申請の条件です。購入時にレジで「タックスリファンド(Tax Refund)」と伝えると、専用書類を作成してもらえます。パスポートを提示する必要があるため、忘れずに持参してください。
スイスの免税還付率は4.4%〜6.2%程度です。イタリアの還付率(11〜12%程度)と比較するとおよそ5ポイント低く、この差がイタリア国内アウトレットとの価格差のひとつの要因になっています。※最新の還付率はスイス公式免税サービス(Global Blue等)の案内ページでご確認ください。
申請場所と提出方法
書類への税関印の取得場所は、帰りのルートによって異なります。イタリアへ戻る場合は国境またはキアッソ駅で手続きできます。車で国境を越える場合は、国境付近の税務事務所(カスタマー)で印を受けて書類を投函します。
フォックスタウン施設内(中央2階のインフォメーション付近)でも申請対応している場合があります。書類は封筒に入れてその場で投函することも、帰国後に日本から郵送することも可能です。後日、登録したクレジットカードに還付額が入金されます。
イタリアとの価格比較で考慮すべき点
フォックスタウンで購入する際は、スイスフランの為替とVAT還付率の差を合わせて考えると、実質的なコストが見えやすくなります。クレジットカードはスイスフラン建てで請求されるため、為替手数料が加算される点も忘れずに確認しておくとよいでしょう。
総合的に見ると、日本の定価と比べると割安であることは確かです。一方でイタリア国内のアウトレット(特にフィレンツェ郊外の施設など)と比べると、ハイブランドで2割程度の価格差が生じる場合があります。ミラノを拠点に動く旅程であれば、アクセスのしやすさと併せて判断するとよいでしょう。
- 免税条件:同一店舗で300CHF以上の購入
- 還付率:4.4〜6.2%程度(イタリアより低め)
- 申請はレジで「タックスリファンド」と伝えてその場で書類作成
- 税関印はキアッソ駅・国境・施設内インフォメーションで対応
- クレジットカード払いはCHF建てのため為替に注意
周辺観光と組み合わせたプランの立て方
フォックスタウンのあるメンドリシオは、イタリア語圏スイス(ティチーノ州)に位置しており、コモ湖やルガーノ湖、マジョーレ湖といった北イタリア・スイス国境の湖水地方に囲まれた場所にあります。
コモ湖との組み合わせ
ミラノからフォックスタウンへ向かう途中、イタリア側のコモ湖エリアを経由するルートが取れます。コモ湖は世界有数の景勝地で、ヴィッラ・デステなどの歴史的な別荘建築が湖岸に並んでいます。アウトレットの前後に立ち寄ることで、買い物と観光を一日でまとめられます。
車でのルートでは、コモ湖沿いの一般道を通ってスイス国境へ向かう方法があります。湖越しにアルプスを望む景観は、イタリア側とスイス側でそれぞれ異なる趣があります。イタリア政府観光局(ENIT)の公式情報でも、湖水地方はミラノ近郊の代表的な観光エリアとして紹介されています。
ルガーノ・マジョーレ湖への足を延ばす
フォックスタウンからさらにスイス側を北上すると、ルガーノ湖に面した都市ルガーノへたどり着きます。旧市街の散策、湖岸のプロムナード、ケーブルカーで上るサン・サルヴァトーレ山などが見どころです。
マジョーレ湖はスイスとイタリアにまたがる湖で、ボッロメオ諸島など観光スポットが点在しています。フォックスタウン・コモ湖・ルガーノを組み合わせると、1泊2日の小旅行として十分な内容になります。
ミラノ日帰りか宿泊プランかの選び方
アウトレットだけが目的であればミラノからの日帰りで十分です。電車・バスともに日中に往復できる時刻設定があり、17:00または19:00発の帰りのバスを使えばミラノ到着は20:30頃になります。
コモ湖やルガーノも加えた場合は、メンドリシオ近辺かルガーノに1泊すると余裕が生まれます。スイス入国はEU圏外のため、宿泊する場合は宿泊先の手配に加えて外務省の海外安全情報も事前に確認しておくとよいでしょう。
- コモ湖はミラノ〜フォックスタウン間の経由地として組みやすい
- ルガーノ・マジョーレ湖まで足を延ばすと1泊プランが充実する
- アウトレットのみなら日帰り十分(バスで往復可)
- スイス滞在を含む場合は外務省の海外安全情報を事前確認
まとめ
フォックスタウン(FoxTown Factory Stores)は、スイス・メンドリシオにある屋内型の大型アウトレットで、イタリアンブランドを中心に160以上の店舗が通年30〜70%オフで営業しています。
はじめて訪れるなら、ミラノ発の直行バスを使うのが乗り換えなしで最もシンプルです。往復20ユーロ、所要約1時間15分で施設前に到着でき、帰りは17:00または19:00発で戻れます。
スイスならではのブランドや湖水地方の景観も合わせて楽しめる場所です。旅程に余裕があれば、コモ湖やルガーノとセットで計画してみてください。

